パソコンでこの筋肉が危ない!
現代社会にあっては、どのような業種であってもパソコンが仕事に欠かせない重要なツールになってます。
特に近年、IT関連の仕事をしていて原因不明の不定愁訴やうつ症状に悩まされている人が非常に増えています。
それは、精神的ストレスが原因と考えられていますが、それ以上にパソコンの使用時間が長いため、首の筋肉に負担がかかりすぎている事が重要かと感じています。
その姿勢ですが、後ろに押し出し気味の椅子から、腰から骨盤がずるっと前に滑り出し背中を丸めた状態で、首とあごを突き出してモニターを見上げる人がほとんどです。
ちょっとやっていただきたいことがあります。
まず自然に椅子に座ってください。
そして、手指の4本を後頭部の上の方に当てて首の方に滑らせてください。
後頭部と首のつなぎ目あたりでポコッとくぼむところでストップです。
そこからモニターを覗き込む首の姿勢をとってみてください。そこには筋肉があるのですが、カチッと硬く盛り上がりませんか?
その筋肉が図に示すものです。
それぞれの筋肉は、後頭骨と首の骨の一番目と二番目に付着しています。
頚椎は7つありますが、あらゆる首の動きの50%以上は、頚椎の一番目と二番目で行われているのです。
ですから、この筋肉が疲労して硬くなるということは首の動きを阻害し、最悪頚椎を歪めてしまっているのです。
多くの不定愁訴を引き起こす原因になっている「自律神経」は、脳と変わらないほどそれ以上に重要な役割を果たしています。
神経のネットワークについては、解明されていない部分もありますが、首、特に上半分には本来頭蓋骨の中で守られているべきだと考えられる程、大切な神経が密に分布しています。
「自律神経もそこに存在します」
首は脳の一部、特に上半分は脳そのものと考えてもらっていいほどなので、この部分の情報伝達に支障をきたした時には、「心身」にあらゆるトラブルが起きてしまうのも必然なのです。
そこで対策です。
一、
一般的にモニターは、目線の高さとありますが、私の意見としては目線より20度高いことを勧めます。
背中の丸まりを防止する事と、脳波がα波になることで潜在能力を発揮しやすくすることを目指しています。
よって仕事の効率・成果は高まり、結果としてパソコンを扱う時間短縮という勘定です。
デスクトップでも台などを置いて調整が必要かと思います。
ノート型は外付けのキーボードを利用すると良いでしょう。姿勢のイメージとしては体の上体がのけぞる感じとでもいいましょうか。
二、
一番大切なポイントです。
座っている時の足の状態です。足底がベタっと地面に付いていると、膝から下の下腿部に全く力が入っていなくフリーなため踏ん張りがきいていないのです。
どうするかというと、足を椅子の脚のほうに少し引いた形で、足の指をつま先立ちしたカッコにすればいいのです。
やってみると解りますが膝から下のしっかり感が出ます。下が決まっていると、上半身もピシッとしつつ、リラックス状態で姿勢が崩れにくくなるのです。建造物と一緒です。
そして腰や肩、背中全体の筋肉に緊張が入りにくくなります。
最後に、パソコンは座って行うものと先入観があると思いますが、その昔は「立ち机」というものがあったほどです。
立って行うこともありだと思います。モゾモゾと動きながらでも、立位の状態で行うことは一番体に優しいと考えます。
それだけ、ものを食べる時もそうですが、全てに地に足が着いた状態とは良いことだということを理解ください。