目は口ほどに物を言う

目はことさら重要なポイントで、体に様々な影響を及ぼします。

情報のほとんどを視覚である両目から取り入れ、そこから脳に伝えられ、瞬時の分析を行っています。

また、脳から記憶を引き出す際、「えーとなんだっけ」と同時に目は上を向くかと思います。「う~ん」と深く考え込む時は、同時に視線は下に向かいますね。

目を使うことは脳を使うことになり、脳を使うということは目を使うことになるのです。

ですから、目に疲れや痛みを感じた場合、全てのパフォーマンスは低下するということになります。

こんな経験ありませんか?本を読む際、やたらスラスラ読める時と、なかなか文字を目で追えない時。

そんなときは、目か脳もしくは両方が疲労している証拠です。

次は首との関係です。

目を使うことは自然に首を動かしていることになります。

表立った動きがなくても、首の中は動いています。

スポーツですと、バスケやサッカーのように1対1の競技では、相手の動きに合わせながら相手の目を観察して次の動きを読んでいます。

お互いの視線の先には首の向きと動きがあり、首から下の動きはそれに連動しています。

今あなたの目の前に見える映像。意識をしてゆっくりいろんなところを見てみてください。当たり前ですが、視線と首の動きは一緒ですよね。首だけ逆の向きになることはありません。

ここからが問題です。

パソコンを使った「ITストレス」の四大症状といえば、眼精疲労・首や肩のコリ・腰痛・頭痛です。

その全てに影響を及ぼしているのが、姿勢であったり「目線の固定」なのです。

目の動きは筋肉で動いています。筋肉は動かすものであり、「程よく伸縮し、休みながら使えば半永久に使える代物」です。

「目線の固定」とは、例えると手のひらをグーの状態で長期間続けているのと同じことになります。

腕の筋肉は伸縮していませんが、硬くなり緊張しているので疲労するのです。

「目線の固定」は「首の固定」、「脳の固定」につながります。

この良くない緊張グセは、次第に首や脳に波及し、このようなことが起きる可能性もあるのです。

通常、うなづく時の顔の上下運動や、「NO!」という時の顔の左右運動で、動きに伴い「視点」まで動いてしまうことはありません。

しかし脳まで緊張極限に達すると、目の筋肉まで硬直し視線まで動いてしまうということが起きるのです。

このような、固定に伴う継続した緊張はストレスになりますので、慢性化を重ねると自律神経症状という形で体に現れます。

それを放置すると、心の力を奪う「うつ」や慢性疲労症候群・線維筋痛症といった重篤な病に発展する可能性が高くなります。

なんでも動いていれば良いというわけではありませんが、人の体はじっとしている時に問題が起こることが多いため、こまめに体勢や視線を変えることで、筋肉に良い緊張を入れてあげましょう!