副腎と関連の深い栄養素:「脂肪酸」

副腎に良い脂肪酸

脂肪というと悪いイメージが先行しますが、身体を作り機能を支える不可欠な良い脂肪・油もあるのです。

「必須脂肪酸」という正しい種類の脂肪を摂取することは非常に大切です

現代人の脂肪摂取量は増えているのですが、本当に身体に必要な必須脂肪酸は逆に不足しているのです。

必須脂肪酸は身体の細胞壁や細胞膜、神経の主要な部分が作られるため、摂取する脂肪の種類や品質はとても重要です。

当然、摂取する質が良好なほど、良質な細胞・神経・ホルモンを、体に負担なく効率よく作ることができるのです。

副腎の負担を減らす「オメガ3」

オメガ3を効率的に摂取するには青魚

脂肪酸はいくつかの種類に分けられますが、その一つにオメガ3という種類があります。そして、オメガ3の油にαリノレン酸という油があります。このαリノレン酸は、うつなどに効果があると言われています。

αリノレン酸は体内に入ると、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)という物質に変化し、神経細胞の機能の正常化などの作用があると言われています。

かつて日本人は魚を多く食べてましたが、現代は洋食に偏った方も多く、αリノレン酸の摂取量が少なくなってきています。このことも副腎疲労やうつが増えている原因の一つと言えるでしょう。

オメガ3の働き

  • 脳や神経の機能正常化
  • 心臓のリズムを助ける
  • 動脈硬化を遅らせる
  • 血圧を下げる
  • 免疫システムを強化する
  • 炎症を抑える
  • 血液の粘度を下げる

オメガ3を豊富に含む食物

サバ・アジ・イワシ・サンマなどの青魚

(水銀の関係で、特に妊婦の方は食物連鎖の低い魚をお勧めします。)

他、亜麻仁油やシソ油

オメガ3とオメガ6の適正バランス

オメガ3とオメガ6のバランスが大切

これらの摂取バランスは非常に大切で、副腎の回復に深く関わっています。最適なバランスとは、オメガ3:オメガ6が、1:4であること。

オメガ6や飽和脂肪酸を多く含む食物として、特に肉骨粉や穀物を食べている牛肉・豚肉、ベニバナ油、サラダ油、大豆の油などになります。既に調子の思わしくない方、肉4に対して魚1を食べられてない方は、ほぼ不足しているでしょう。
心がけて摂取することをオススメいたします。

オメガ3はやっぱり大切!

オメガ3は、自律神経失調症やうつの症状を和らげる効果もあるとされています。オメガ3は神経細胞膜の主成分であり、その細胞膜を通して脳や体は神経細胞間のコミュニケーションを図っています。

オメガ3が不足すると、快楽という感覚が減少するため、うつになりやすくなるとも言われており、さらに不安にかられストレス状況下でパニックを起こしやすくするのです。

妊婦の方に留めていただきたいこと

産後うつにならないため妊婦さんはαリノレン酸を多めに摂取しましょう

脳が成長中にある胎児は、多くのαリノレン酸を必要とし、胎盤を通して母体からαリノレン酸を優先的に吸収することになります。その為母体に十分なαリノレン酸が備蓄されていないと、妊婦自身がうつ状態になりやすくなります。

さらに、出産し母乳を授乳するようになっても、乳児の脳の成長にαリノレン酸は必要不可欠なので、摂取量を増やすことをおすすめします。産後うつにならないために、またお子さんの脳の成長のためにαリノレン酸を意識して多めに摂取しましょう!

トランス脂肪酸は避けましょう!

トランス脂肪酸とは、水素添加という人工的な化学処理を行い作られた油で、毒性があり酸化した油のことをいいます。植物性ショートニングやマーガリンなどが挙げられますが、身体には本当に悪い影響があるのです。

トランス脂肪酸を含む食品を食べると、身体の正常な脂肪酸の代謝が妨げられたり、良い油に使われる酵素を使ってしまったり、良質な細胞膜や神経を作るのを妨げてしまいます。

スーパーにある市販の食品やファミリーレストランの料理、ファーストフードやジャンクフード、市販の揚げ物にはたくさんのトランス脂肪酸が使われていることを覚えていてください。