ストレスと戦う副腎ホルモン

戦うホルモン

私たち現代人はストレスがとても多く、常にさらされています。

そもそもストレスとは生命の危機のことを指すのです。

それでもすぐに悪影響が出ないのは、ストレスを副腎という臓器から出るホルモンによってコントロールしているからなのです。

副腎は、ストレスに対して抵抗するホルモンを分泌し、心と身体を守る働きをしています。

副腎皮質ホルモン

 糖質コルチコイドホルモン

  • 脂肪やタンパク質を糖質に変えることで、細胞のエネルギーを生み出している。(新糖生)
  • 血糖のコントロール
  • 抗炎症作用をもち回復に寄与している。
  • リンパ球を減少させることで免疫機能をコントロールしている。

電解質コルチコイドホルモン

  • ナトリウム(塩分)とカリウム(水分)のバランスを調整し、脱水症状を防いでいる。
  • 尿からナトリウムイオンの再吸収促進
  • カリウムを尿として排出
  • 下がった血圧を上げることで、代謝を促進させ血糖レベルを上げる。

副腎アンドロゲン

男性ホルモンの一種で、女性も男性もごくわずかに分泌。その為成人での作用はほとんどないとされている。

以下、「ストレスはこんなとこにも影響する」というお話です。

ですが、胎児の時には重要な役割をしています。

まだ科学的にははっきりしてないが、妊娠時に母体に多くのストレスがかかると、胎児の副腎ホルモンまで

母体が使ってしまうため、胎児にまわる副腎ホルモンが激減します。

赤ちゃんと母親

男性ホルモンを浴びなかった胎児は、脳が女性化になる可能性が高くなるのです。

するとホモセクシャルや性同一性障害になる可能性が高まると言われています。

副腎髄質ホルモン

アドレナリン・ノルアドレナリン

緊急反応という分泌調節について説明します。

激しい筋肉の運動時、著しい寒冷あるいは温熱の刺激時、大量の出血等による血圧下降時、「低血糖時」、酸素欠乏時、「精神的ストレス」などにホルモン分泌が急激に増加します。

このように体が緊急事態に直面すると、副腎髄質からアドレナリンが分泌され、闘争・防衛などの行動に都合の良いような体の状態を、血圧上昇や高血糖とすることでつくられるのです。

ノルアドレナリンは、副腎だけでなく全身に分布する交感神経からも分泌されます。

現代のストレス社会でフル稼働している副腎。ストレス社会

これだけ多くのホルモンを作り、多様な作用を併せ持つ臓器は少なく、過剰なストレスが長期間に渡ると副腎はダメージを受け、ストレスと戦えなくなってしまうとともに、その働きの多さゆえに副腎の機能が低下すれば、様々な症状が体にあらわれると言えるでしょう。

現に強い疲労感・極度のだるさ・めまい・頭痛・集中できない・心臓がドキドキする・不安を感じる・イライラするなどの低血糖の症状がある方や、不眠などの自律神経失調症うつを抱える7~8割の方が、副腎の機能が低下していると言われているのです。