アイシング

施術をしていてよく質問を受けることがあります。

「冷やすといいんですか?それとも温めるの?」

ここでは、「冷やす」についてお話します。

「冷やす」には、熱をとるという観点から、冷水をかける・濡れタオルを当てる・氷や氷のうを当てるなどの手段がありますが、この場合は怪我による受傷直後、急性期に行うことがほとんどです。

怪我とは

  • 捻挫~寝違え・ぎっくり腰・足首を捻る等の関節の傷病
  • 打撲~ぶつける・ぶつかる等の打ち身
  • 挫傷~肉離れなど動作中による筋肉の傷病

によって、受傷部位に「熱感・痛み・腫れ・内出血を含む赤み」といった「炎症所見」が認められることを指します。

そんな時は、最長で3日間はアイシングをしましょう。

アイシングの目的箇所は、「血管・毛細血管」になります。

血管は、たくさんの窓を持った細胞の集まりです。患部に冷やすという刺激を与えることによって、その場所の血管は細く収縮します。

痛みを起こす物質・ブラジキニンはサイズが大きいため、収縮した血管を流通することができなくなるのです。

その結果、痛みが緩和することがわかっています。

人間の体は冷やせば温まろう、温度が上がれば冷やそうとする調整機能を持っています。

アイシングによる除痛後は、冷やしたことへの反発作用が働き、今度は血液が集まり血管が開いて血行が良くなるのです。

そして、老廃物や乳酸が浄化され、新陳代謝が促進されることで回復していきます。

張りや痛みというのは、熱を伴う部分的な風邪と考えるとわかりやすいでしょう。

冷やすことで熱を取り、炎症を抑え、その反発作用で低下した新陳代謝を復活させるのです。

アイシングの方法

  1. 意識として、なるべく骨・関節は避けて、炎症のある所の筋肉を冷やす。
  2. 中途半端な低温ではなく、氷・パック・保冷剤などを使い、0度以下の状態で行います。
  3. 時間は、個人差がありますが10分~20分。

    「最初チリチリとした痛みがあり、そのあとの感覚が麻痺するところまで」行います。