筋肉疲労はたった「15分」

首は神経のスクランブル交差点です。

その首の筋肉が、コリによって緊張していれば、神経は圧迫されて正しい情報が伝わらなくなるため、体に多くのトラブルが発生することがわかっています。

実際に筋肉の硬さや圧痛が取れて、正常の柔らかい状態に戻っていくのと症状の数が減っていくのが比例しているのです。

人の頭の重さは、ボーリングのボールと同じくらいの重さで6kgあります。

首の上にストンと乗っていれば全く問題ありません。

深刻なのが、パソコン・スマホの普及による首の姿勢です。

体を横から見たときに、頭が前にスライドした状態は、その疲労が直接首に集中してしまうのです。

机に向かってモノを書いているときは、上体が前傾姿勢と同時に首も下を向いているので、疲れは背中の上にきます。まだマシなのです。

通常の姿勢と比べて、その姿勢をとるだけでも3倍ほどの負担がかかります。

そして、長時間一心不乱に続けることは、さらに疲労は倍増するので首にとっては最悪の状態になっているのです。

あなたのそのつらい不定愁訴を予防する上で、最も重要なポイントは、「筋肉は連続して長くは使えない」という事実を覚えてください。

首の筋肉疲労の原因は、やはり「同じ姿勢を長く続けすぎている」ことなので、対策は同じ姿勢でいるようにはしないことです。単純なことですがそれ以上に大切な対策はありません。

では、筋肉疲労は何分から起こるでしょう?

答えは「15~20分」。たった15分です。

気をつけの姿勢で「じっとして動かないで!」と言われても、やはり最長で15分くらいかと思います。

モゾモゾとしたくなったところが筋肉の疲労です。

筋肉の疲労といえば、重い荷物を持ち上げるなどして、瞬間の動作に伴う筋肉の「パワー」に対する疲労の蓄積が一般かと思います。

これは、筋肉を「高緊張」というかたちで使っています。

対して、パソコンなどの姿勢保持は、筋肉の「低緊張」になります。いずれにしても筋肉は使っているのです。

日常で、頭のあの重さを感じないのは、それだけ沢山の小さな筋肉の、協調とバランスが絶妙なので疲労は感じにくいのです。

それだけ首は重要な箇所で、完璧に作られていますが、やはりあの首の姿勢だけは致命的なのです。

結局、悪い姿勢でも良い姿勢でも、筋肉が疲れることには変わりありません。

であれば、良い姿勢をとって15分おきに、もしくは疲れを感じ始める早めの段階で、休憩や姿勢変換をすることで辛いその症状を回避することができます。

筋肉は、こまめに休みながら使えば半永久に使えるものなのです!