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不眠症の原因と対策

不眠症とは?

「目が冴えて眠れない」「疲れているのに眠れない」「寝たと思ったらすぐ目が覚めて しまう」最近、このような不眠症の方が増えています。

通常、人間の体は休めば自然と良くなるものですが、不眠症に限らず自律神経失調症 やうつ状態は自律神経のバランスが悪いため、眠ることに困り多くの不定愁訴を抱えて います。

自律神経には「やる気モード」の交感神経「リラックス状態」の副交感神経があります。

通常、眠るときには副交感神経の働きが強くなり、交感神経は弱くなることで夜は眠くな るのですが、不眠症の方は副交感神経が強くならないのです。

なぜ眠りたいのにリラックス状態とならないのでしょうか?

不眠には様々なタイプがあり、各タイプについて知ることが問題の正しい見極めと なります。タイプとして「入眠困難」「中途覚醒」「早朝覚醒」があります。

しかし、そうした状態があるからといって、即それが「病気」であり「症状」という わけではありません。誰でも寝付きの悪いときや、途中あるいは早朝に目覚めることは あります。

肝心は、睡眠不足や疲労・ストレスが相当たまっている場合に、はじめて「症状」として考えたほうが良いと思います。



* タイプ1 入眠困難

もっとも典型的な症状で頻度が高い。

寝付くのに30分以上、人によっては毎晩2時間以上というのが当たり前になっている場合もあります。やはり、睡眠不足があまりない場合には何ら問題はありません。

体は疲れているのに寝付けないという時に、はじめて入眠困難があるといいます。

明らかにストレスとなる原因があって、一過性のものはあまり心配いりません。

ただ、慢性不眠症の人では、特別な原因もなく眠ろうとするだけで、すぐに「眠れなかったらどうしよう」という不安にかられ、体が硬く緊張してしまい余計に眠れなくなってしまうという人が多いです。


* タイプ2 中途覚醒

トイレなどで起きるのは中途覚醒とは違い、途中で目覚めてもすぐに眠れる人は問題ありません。しかし、一度起きてしまうとなかなか眠れなく、また時間が経つと眠れるがすぐに目覚めてしまう方は中途覚醒の状態です。

通常、一晩に2回以上目が覚める場合に不眠症の可能性を疑いますが、加齢とともに頻度が増えます。60歳以上の人では、一晩に2回程度目が覚めるのは平均的であります。

若い人では、精神的ストレスや飲酒によるアルコールの影響によることが多いです。


* タイプ3 早朝覚醒

早朝覚醒は、いったんぐっすり眠るものの必要以上に早く目が覚め、それから眠れなくなるタイプの不眠です。原因により3つのタイプがあります。

  1. うつ病に伴うもので、最も深い眠りの「徐波睡眠」が短くなるために早く目覚めやすくなり、熟睡の手前でもう眠りに入れなくなってしまうもの。
  2. 高齢者に多く体内時計が大幅に前にズレてしまっているもの。
  3. 深い眠りのノンレム睡眠の時間帯が終わったところで目覚めてしまい、夢を見る浅い眠りのレム睡眠が少ないものです。これは、目覚めた時から元気に感じる人もおり、気分が高ぶっている時に起こりやすい。一見健全そうに見えますが、「やる気モード」の交感神経が強まりすぎているための不眠症と言えます。こういう方は、昼間にウトウトと眠くなる時が多いと思います。

以上が不眠症のタイプ別の状態となります。


不眠症の原因

次に不眠症の原因についてお話します


* 原因その1 自律神経(生活)のリズムが狂ってしまっている場合「一過性

一晩から数日にわたってみられるもので、明らかな原因によって一過性に起こること。

例えば、昼寝を長くしてしまった時などは自律神経のリズムが狂い、不眠症でなくとも寝つきが悪くなったりします。

特別な出来事やストレス、夜勤や夜12時以降の就寝といった不規則な生活習慣、時差の影響などが主な原因となります。

原因が取り除かれれば、体力がある間は速やかに回復するので問題ありません。体力がなくなってくると一過性の不眠症ではすまなくなってきます。


* 原因その2 心の興奮が治まらない場合「短期

一過性のものより少し重度のもので、2・3週間にわたって不眠が持続している状態をいいます。

時間とともに和らいでいき、気持ちの安定とともに不眠が解消する場合と、うつ病などの精神疾患へと分かれる重要な分岐点ともいえ、注意が必要です。

心の緊張・興奮が治まらない状態とは大きく次の二つがあります。

やはり大前提として、体力の低下、自律神経のバランスの悪さが多少あることが考えられます。

  1. 日中に緊張興奮をしすぎた場合
    強く大きなストレスを受けたり、9時10時と夜遅くまで働きすぎた場合、疲れてゆっくり眠れそうですが、心と体に対してのインパクトが強すぎるために、やる気モードの交感神経が寝る頃になっても鎮まることがなく、弱らない状態となってしまう。
  2. 明日(将来)のことで不安な場合
    子供の頃、運動会や遠足が楽しみで眠れなかったことがあると思いますが、不安によっても同じことが起こります。やはり、明日の嫌な仕事や介護などを考えてしまい、不安を感じて交感神経を強く動かしてしまうため眠れなくなります。特に原因やきっかけが見当たらない場合には、精神疾患や身体疾患が潜んでいることがあります。

* 原因その3 継続的緊張「長期

数週間以上、多くは年単位で続く不眠症です。

長期間ストレスや不安などを感じていると、心と体が緊張癖をもってしまいます。

いつ終わるかわからない「終わりのないストレス」を感じている方は、ストレスの強さが増しますので、慢性の不眠症になります。


ストレスで疲れた体を修復する睡眠

自律神経失調症やうつの一番の対策はぐっすりと眠ることです。

しかし皮肉にもそのような方は不眠症になりやすくなかなか眠れません。

なぜだと思いますか?

「うつ病・自律神経失調症・不眠症」3つの症状に共通するキーワードは、一言で「自律神経です。

誰にも平等に備わっている自律神経の働きを、知らず知らずのうちに邪魔をしているライフスタイルがあるのです。


睡眠は意識的に深く眠ろうとか、何時間毎に目を覚まそうとか思っても無理です。

「眠る」という言葉がありますが、「眠りが訪れる」という言い方の方がより正確です。

眠くない時に眠ろうと思っても眠れません。

布団に入って電気を消して目を閉じて、といろいろな準備を整えた結果として「眠りが訪れ」ます。気づいた時には眠りから覚めているわけです。

深く眠れるとか睡眠の質をよくする、というのは結果としてそうなるのであって、睡眠自体を意識的にコントロールすることは普通はできません。

不眠症で悩んでいる人は「眠ること」自体をコントロールしようとすると苦しくなります。

眠りそのものは結果ですから、眠りを妨げるような要因を排除したり、深く眠れるような条件や環境を整えたりすることに努力をすれば良いのです。

つまり、起きているあいだにどのように過ごすかという事が大切になります。

直接コントロール出来ることをやって、あとは「待つ」のです。


不眠症の対策

不眠症の対策として重要なのは、ストレスとライフスタイルです。

ストレスは自分の心がけだけではコントロールできない部分もありますが、ライフスタイルは自分の意識と努力で変えていくことができます。

以下の項目にあるような、不眠症を防ぐ生活習慣を身につけることが睡眠には非常に大切です。

また、そうすることでストレスに対する体力も高めることになります。

  1. 直射日光と睡眠ホルモン
    直射日光を浴びると睡眠ホルモンが出ます。このことについては「光療法」のページに詳しく書かれていますのでご参照ください。
  2. 習慣的な動き、プロセス
    自律神経は習慣的な動き、プロセスを好みます。ある場所で、ある一連の行動をすると眠りが訪れるという習慣・睡眠儀式をつくっていきます。そうすると、自律神経は安心して眠りというプロセスを起こしやすくなります。
    そのために守ったほうが良いことの一つは、寝室やベッドは眠る時以外は使用しないことを勧めます。そこで仕事をしたり、テレビを見たりということは避けましょう。寝る前に音楽を聴いたり、本を読む場合もあらかじめ決まっている方が良いでしょう。
    イチロー選手は、一日がスタートしてから試合が始まりバッターボックスに入るまで、一連の儀式を怠りません。そうすることで、自律神経が実力を発揮しやすいことをわかっているのです。
  3. 寝る時間、起きる時間を一定に!
    体内時計を狂わせないために、また入眠へのプロセスをスムーズに進めるためにも、同じタイミングで生活するように心がけましょう。
    体内時計は3つのサイクルを持ちます。一日周期・半日周期・一時間半周期があり、この一時間半の周期の変動は、「今眠たくてたまらなくても、30~40分すると眠気が覚めてしまった」という経験をお持ちでしょう。それを外すと次の周期まで眠気は来ません。
    この原理を頭に入れて対処することがとても役立ちます。努力しても寝る時間をピタリと一定にすることは難しいです。しかし、起きる時間を一定にすることはそれなりに可能かと思います。体内時計のリズムを保つ上でのきっかけとして、週末や休みの日であっても同じ時間に起きるということから行っていくと、次第に寝る時間のリズムも整ってくるでしょう。
  4. 夜になったら、家の中も夜に近づけましょう!
    あなたの家の夜の光は何色ですか?多くの方は蛍光灯を使っているため、昼間の光の色と一緒です。
    あなたの家は夜でも昼間になっているので、自律神経は寝る準備が出来ていません。日が沈む頃の太陽は、どんな色をしてますか?電気が発明されるまで、火を起こして光を作っていました。
    炎の色は何色でしょう?オレンジ色の光は、副交感神経を働かせ気分をリラックスさせる作用があります。人の体は大昔からそのようになっているのです。不眠症の方は、寝る2~3時間前からオレンジ色の光を発する電球の中で、その時を待つことをお勧めします。
    また、その時間からテレビやパソコンはつけないようにします。
  5. できれば...午後以降のカフェインは厳禁!
    不眠症がある人では、神経過敏の傾向があり、カフェインに敏感なことが多いです。それによって神経の興奮性が高まって、その作用時間はかなり長く、敏感な方では20時間も持続してしまいます。
    つまり、昼食の時に飲んだコーヒーが翌朝まで影響することがあります。コーヒー以外にもカフェインや刺激物が入った飲食物、コーラやチョコレートなども、午後の摂取は気をつけたいところです。
  6. 日中、やる気モードの交感神経を刺激しすぎない
    昼間もしくは起きているあいだに興奮しすぎないようにすることが大切です。各ストレスから遠ざかると共に、ホラー映画や過激なお笑い番組、スポーツ・格闘技観戦は大きな精神的ストレスになる可能性が高いので、なるべく見ないようにしましょう。
    他人のしていることを見るだけで自分も興奮してしまうので、自律神経も同じ反応をしてしまいます。交感神経ばかりで、肝心の副交感神経が働かないので、この状態では不眠症は改善しません。
  7. 目を閉じるだけでも全身の筋肉は緩みます
    不眠症の方は眠れないだけでなく、眠りが浅い方がほとんどです。その為疲労回復せず、体の不調が改善されない場合が多いのです。
    不眠症の方は、できれば眠りが浅いことをカバーする対策も行って欲しいと思います。それは、「たくさん休む」ことです。不眠の方は、眠らなければならないという気持ちが強すぎて、そのことが緊張を生みリラックスを妨げてしまっています。どうか安心してください。
    NASAの操縦士に対する研究などでもしっかり裏付けられています。眠れなくても、目を閉じて横になっているだけで、良い休息になるのです。体を横にするだけで、肝臓や腎臓の血流は数十パーセント増加し、老廃物の代謝や排泄が進むことが分かっているのです。また目を閉じることで全身の筋肉が大幅に緩み、脳からα波が出て休息状態になります。
    ウトウトと居眠りをしようものなら最高です。喉が渇いている時に、僅かな水分でも大きな回復効果があるのと同じで、睡眠不足が溜まっているほど短時間でも疲労回復効果は絶大です。睡眠に対して強く囚われないようにしましょう!
  8. 瞑想呼吸入眠法
    私が実践している、ようやくたどり着いた「瞑想呼吸入眠法」。瞑想には様々な臨床的効果があることが医学的研究でも裏付けられています。ストレスを緩和し、自律神経のバランスを回復するのに役立つだけでなく、集中力や記憶力を高める良い影響があります。
    瞑想が、不眠症の改善に有効であることは多くの臨床家が指摘しています。瞑想とは、余分な緊張を取り去って心身をリラックスさせます。小さな葛藤や囚われから心を解きほぐし、大きな視点を回復することで、問題からの脱出を助けてくれます。人間にとって、客観的に広い視野を持つことは自分を見失わないためにとても大切です。
    詳しい、「瞑想呼吸入眠法の流れ」についてはこちらをご覧ください。

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